看護師国家試験合格は、看護学生にとって一番大きな目標であり、同時に大きなプレッシャーでもあります。
しかし、闇雲に勉強を進めても効率が悪く、途中でモチベーションが低下してしまうことも。
だからこそ、しっかりとした計画を立てて進むことが大切です。
看護学生時代、わたしは、遊びもバイトも(勉強も?)全力でした!!
全ては学習計画にかかっていると思います。
この記事の内容
と感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
効率よく勉強を進めて、合格を確実なものにしましょう!
看護師国家試験の基本情報
国試の日程
例年、2月中旬の日曜日
2025年 第114回看護師国家試験は、2月16日(日)
2024年 第113回看護師国家試験は、2月11日(日)
看護師国家試験の日程の発表は、例年8月の頭にされています。
国試受験までのスケジュール
国家試験の日程が発表されると、詳細情報を得ることができます。
政府の広報誌と厚生労働省のウェブサイトで確認できます。
例年通りであれば、以下の流れとなります。
看護師国家試験当日の流れ試験時間と試験問題数
国家試験の当日は、午前・午後の2部構成で試験が行われます。
あわせて5時間20分の試験時間があります・・・。
試験時間の内訳
午前 9:50~12:30
(2時間40分)
休憩 1時間50分
午後 14:20~17:00
(2時間40分)
国試問題数の内訳
午前・午後それぞれ
必修問題:25問
一般問題:65問
状況設定問題:30問
合計:120問×2(午前と午後)=240問
結構体力が必要だと思いませんか?
過去問をたくさん解いて、練習すると時間はかなり余ります。
余った時間は、見直しに使いましょう!!
国試出題範囲、出題形式
試験科目は、まんべんなく出題されているようです。
試験対策の模試や過去問、参考書を網羅していれば問題ないでしょう。
基本的に4肢択一のマークシート方式です。
全体の数%の割合で5肢択一や択二、滴下計算などで数字を解答するなどが出題されます。
過去問を解いていれば、国家試験の雰囲気が分かると思います。
国試の合格基準、合格率
看護師国家試験の合格率は例年9割程度です!!
看護師国家試験には、必修問題というものがあります。
必修問題とは・・・
看護師として基本的かつ重要な事に関する問題
50問中40問以上正解しなければ、合格できません。
これは絶対基準で、たとえ一般・状況設定問題が満点であっても不合格になってしまいます。
一般問題と状況設定問題の合格基準は、60~70%以上の得点だといわれています。
このように聞くと、少しハードルが高いように感じますが、毎年受験生の9割が合格しています。
看護学生のスケジュール
学校によっては異なる場合があります。
参考程度で参照ください。
看護専門学校の年間スケジュール(看護実習のスケジュール)
【1年生】
6月:基礎看護学実習Ⅰ
9月:基礎看護学実習Ⅰ
12月:基礎看護学実習Ⅱ
【2年生】
夏頃:保育園実習
10月:成人看護学実習Ⅰ
1~3月:成人Ⅱ、老年、小児実習
【3年生】
5,9,11月:領域別実習
看護学校の定期テスト(試験)の時期は、学校それぞれ異なります。
ちなみに私の学校は、学期末にまとめて試験がありました。
実習期間中は、事前学習と実習記録に追われ・・・
それ以外の期間は、試験勉強をしているような感じですね。
看護学生の1日のスケジュール
【学内で過ごす一日】
1限目 9:00~10:25
2限目 10:35~12:00
~昼休憩1時間~
3限目 13:00~14:25
4限目 14:35~16:00
5限目 16:10~17:35
【実習の日】
9:00 着替えて病棟に集合
9:30 担当看護師へ1日の行動計画発表
10:00 受け持ち患者さんへのケア
12:00頃 お昼休み
13:00 電子カルテからの情報収集
14:30 担当看護師と振り返り
15:00 グループカンファレンス
16:00 実習終了
私の実習先は学校付属の病院だったため、移動時間は通常の通学時間と同じでした。
しかし、実習病院が遠い場合には、移動時間が長くなることもあります。
看護学生の国試勉強はいつから?合格までのロードマップ
看護学生のスケジュールをみると、いつ国家試験の勉強をすれば良いのだろうかと疑問に思いますよね。
国家試験対策のための学習を始める時期は、人それぞれでした。
3年生になる前の春休みから始める人もいれば、
3年生の夏休みから始める人、
すべての実習が終わった3年の11月後半から始める人もいます。
時間がない中で、国家試験に合格するにはどのくらい勉強すればよいか気になりますよね。
看護学生の勉強時間国家試験対策について
「看護学生なら誰でも持っている」
といっても過言ではない、国試対策の教本MEDIC MEDIAのレビューブック。
レビューブックは、看護師国家試験過去10年分の出題範囲を一冊にまとめた参考書です。
かなり厚いけど何ページあると思いますか???
出版年数によって異なりますが、約1400ページあります。
1時間に10ページ勉強すると仮定すると、、、、
約140時間で読み終わります。
例えば、1日2時間読むと約70日、1日4時間読むと約35日で読み終わります。
実際には1ページ当たりのボリュームがそれほど多くないので、もっと早く読み終えることができるはずです。
参考書を読むだけでは国家試験対策には不十分です。
過去問を解く必要があります。
過去問を解くことで得られることは以下です。
過去問を1周するのにどのくらいの時間がかかると思いますか?
実際の看護師国家試験の試験時間は 5時間20分(320分) です。
この時間内に、以下の問題を解く必要があります。
必修問題:50問
一般問題:130問
状況設定問題:60問
合計240問
実際の試験では1問にかけられる時間は、
240問/320分=約80秒
となります。
1問につき約80秒で解答しても5時間20分
採点し、解説まで読むとなると、その倍以上の時間はかかるでしょう。
その時間を12時間と見積ります。
少なくとも3年分の過去問を解くとします。
解説を読み、理解することを考えると・・・
12時間×3年分=約36時間
過去問は、知識が定着するまで何回も解くことが推奨されています。
レビューブックを1周読む
→1時間10ページ:約140時間
過去問3年分を3周する
→36時間×3周
合計すると248時間。
248時間学習するのに必要な日数は・・・
1日2時間:約 124日
1日3時間:約 83日
1日4時間:約 62日
1日5時間:約 50日
こんなに勉強できるのかな・・・
と不安になりますよね。
でも大丈夫です。
計画的に学習を行うことで達成できます。
次の項目で、具体的な勉強時間とともに国家試験の勉強方法をまとめました。
ぜひ、学習計画を立てる際に参考にしてください!!!
国試合格までのロードマップ
看護師国家試験は、例年9割近い受験者が合格する試験です。
つまり、計画的な学習をすれば誰もが十分に合格できる試験だと言うこと。
私自身、3年生の春に受けた模試では、「E判定」という厳しい結果でした。
しかし、実習や試験、卒業論文などが忙しすぎて、本格的な学習を始めたのは実習が終わった12月でした。
短期間の追い込みでも、しっかり学習計画を立て、実行した結果、現役で合格することができました。
私の経験をもとに、国家試験に合格するための具体的なロードマップをご紹介します。
計画的な学習の大切さを実感したからこそお伝えしたい内容です!
・レビューブックを1周
・過去問3年分を複数回解く
・復習と模試形式の練習
これらを行うことを想定した、具体的な学習計画をご紹介します。
この計画では、基礎知識を網羅しながら過去問を活用することで、試験の傾向を掴み、弱点を克服しながら着実に力を伸ばしていくことを目指しています。
さらに、復習に時間をしっかり割くことで、学んだ知識を試験本番で確実に活かせる状態に仕上げます。
短期間でも十分対応可能な、現実的かつ効果的な学習法ですので、ぜひ学習計画を立てるときに参考にしてください!
国試勉強期間が6か月の場合
全体スケジュールを以下の表にまとめました。
1~2か月目基礎固め
目標:全範囲の基礎知識を網羅する。
【学習内容と時間】
レビューブック1周:1日10ページ(約140時間)。
→ 重要な分野を理解し、全体の流れを把握。
過去問3年分の実施:1日20問(約36時間)。
→ 傾向を掴み、自分の弱点をリストアップ。
ノート作成
→間違えた問題や曖昧な部分を記録。
ポイント
・基礎に時間をかけすぎない。
・分からない問題があれば解説を活用し理解を深める。
・理解できない場合は、学校の先生に聞く。
3~4か月目応用力を養成
目標:苦手分野を克服し、得点力を伸ばす。
【学習内容と時間】
過去問2周目・3周目:約72時間
→間違えた問題を中心に実施する。
分野別学習
→頻出分野(必修問題や状況設定問題)を重点的に復習。
追加教材
→余裕があれば、模擬試験や予想問題集で知識を補完。
ポイント
・間違えた問題は、関連知識も含めて徹底的に復習。
・解いた問題を「解説で説明できる」レベルを目指す。
5か月目実践力を向上
目標:時間配分を意識しながら実践力を高める。
【学習内容と時間】
本番形式の演習:5時間20分×3回
→過去問や模試を時間内に解く練習
弱点分野の集中学習
→苦手な科目やテーマを繰り返し復習。
ノートの再整理
→試験直前に見返せるよう苦手分野を中心に、要点をまとめる。
ポイント
模試の結果を分析し、課題を具体化。
時間配分や問題の優先順位を体得。
6か月目総仕上げ
目標:知識を定着させ、試験に向けた自信をつける。
【学習内容と時間】
過去問復習
→間違えた問題や曖昧だった問題を徹底的に解き直す。
模試の見直し
→復習しきれていない分野を重点的に復習。
適度な休息
→十分な睡眠と休養を取り、体調を整える。
ポイント
・試験直前に新しいことを詰め込まない。
・過去問を繰り返し解き、得点力を最終確認。
国試勉強期間が3か月の場合
全体のスケジュールを以下の表にまとめました。
1か月目基礎固め
目標:全範囲を短期間で把握し、試験の出題傾向に慣れる。
【学習内容と時間】
レビューブックを短期で1周:約70時間
→1日20~30ページ進め、約70時間で完了を目指す。
過去問1周(3年分):約36時間
→1日30~40問解き、解説を熟読(約36時間)。
ノート作成
→苦手分野や間違えた問題を記録。
ポイント
・インプットを短期間で集中して行い、全体像を掴む。
・分からない部分は深掘りしすぎず、解説に頼りつつ進める。
2か月目応用力を養成
目標:苦手分野を克服し、得点力を伸ばす。
【学習内容と時間】
過去問2周目・3周目:約72時間
→解説を活用しながら進める。
分野別学習
→頻出分野を中心に復習。とくに必修問題。
模擬試験や予想問題
→2週間に1回国家試験を想定しながら実施。
ポイント
・過去問演習に重点を置き、反復学習で定着を図る。
・苦手分野をピックアップし、重点的に復習。
3か月目実践力向上+仕上げ
目標:試験本番を想定した実践力を養い、不安を解消する。
【学習内容と時間】
模試形式の演習
週1回以上、時間を計って本番形式で解く(3~4回)。
→ 解答後に解説を熟読し、不安な分野を再確認。
過去問復習
→間違えた問題を繰り返し解く。
ノートの最終整理
→直前の見直し用資料を作成。
ポイント
・本番形式に慣れることを重視。
・試験直前に新しい問題や難しいテーマに取り組まない。
3か月という短期間でも、計画的に学習を進めることで国家試験合格を十分目指すことが可能です。
焦らず効率的に取り組みましょう!
看護学生のための勉強モチベーションの保ち方
国家試験の勉強は長期間に渡ります。
途中でモチベーションが下がることがきっとあるでしょう。
わたしのモチベーションの保ち方をいくつかご紹介します。
参考になったなと思ったら、実行してみてください!
1. 明確な目標を設定する
①「看護師として働く自分」をイメージする
→国家試験合格は、看護師になるための最大の目標。
合格後の自分の姿を思い描くことで、目的意識が高まります。
②小さな目標を設定する
「今日は過去問30問解く」
「レビューブック10ページ進める」
といった具体的で達成しやすい目標を日々設定しましょう。
達成感がモチベーションを後押しします。
わたしの場合は、手帳に目標を記入して目標管理をしていました。
・月間の目標を月間ページに記載
・日々の目標(TODOリスト)を週間のページに記載
クリアしたら、チェックしていました。
2. 学習を習慣化する
勉強を習慣化することで、「気分」ではなく「習慣」で動けるようになり、モチベーションに左右されにくくなります。
【習慣化する方法】
・決まった時間に勉強する
→毎日同じ時間に机に向かうことで、学習が習慣化され、負担に感じにくくなります。
・スケジュールを可視化する
→勉強計画をカレンダーやチェックリストに書き出して、進捗を確認できるようにしましょう。
どうしてもやる気が出ない場合・・・
小さく始めてみる
→「5分だけ」、「過去問1問だけ」だけでも良いから、毎日同じ時間に行う。
一度習慣化してしまえば、努力を継続するハードルが大きく下がり、勉強やその他の目標達成がスムーズに進みます。
無理のない範囲で、今日から少しずつ取り入れてみましょう!
3. 自分へのご褒美を用意する
・小さな達成のご褒美
→1日の目標を達成したら、好きなスイーツを食べる、好きな番組を観るなど、リフレッシュできる時間を持ちましょう。
わたしは、いろんな入浴剤を買ってお風呂に入っていました!
・大きな達成のご褒美
→「模試で合格ラインを超えたらおいしいご飯を食べに行く!」など、中長期のご褒美を設定するのも効果的です。
4. 勉強仲間と励まし合う
・仲間と情報を共有する
→同じ目標を持つ友人と進捗や学びを共有すると、孤独感が軽減されます。
励まし合える環境がモチベーション維持に役立ちます。
・勉強会を開催する
→一緒に問題を解いたり、分からない部分を教え合うことで理解が深まります。
学習は、アウトプットが大切だとよく聞きますよね。
問題を出し合うことも効果的です。
5. ポジティブな環境を整える
・お気に入りの学習スペースを作る
→集中できる快適な勉強環境を整えましょう。
お気に入りの文房具を使うのも気分が上がります。
インスタグラムの勉強アカウントが参考になります。
・励みになる言葉を目に入れる
→目標を紙に書いて机に貼ると、自然と気持ちが引き締まります。
私は日々の目標を書いた手帳を常に開いて、その日やることを見れるようにしていました。
最後に:自分を信じる
モチベーションは波があるものです。時には落ち込むこともありますが、努力は必ず力になります。
自分の目標と進んできた道を信じて、最後まで諦めずに取り組んでください!
看護学生の9割が合格します。
頑張ったと思えるならきっと大丈夫です。
まとめ
看護師国家試験に合格するためには、計画的な学習と継続が鍵です。
基礎学習や過去問の反復学習を基本に、短期間でも効率よく知識を定着させることが重要です。
また、目標を細分化し、習慣化することでモチベーションを維持しやすくなります。
この記事で紹介したロードマップを活用しながら、無理なく進められる計画を立てて、合格への道を着実に進みましょう!
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