急性期ケア専門士は難しい?問題集を解いた感想と試験を受けるメリットについて解説

手術室看護師

急性期ケア専門士について気になっている方も多いはず。

看護師歴13年・現役手術室ナースの私が、

  • 急性期ケア専門士の問題集を解いてみた感想
  • 試験を受けるメリット

について解説していきたいと思います!!

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急性期ケア専門士とは


急性期ケア専門士とは、日本急性期ケア協会が認定する資格。
急性期ケアや急変対応に強くなりたいを目指す医療・介護従事者のための認定制度です。

試験範囲(試験勉強で学べる事)

患者の状態変化を早期に察知し、アセスメント・初期対応・医師への報告など、現場で求められる急性期対応スキルを体系的に学べます。

病院内だけでなく、在宅医療や地域連携の場面でも「命のバトンをなめらかにつなぐ」ための実践力を養うことが目的とされています。

急性期ケア専門士カリキュラム

  • 救急医療に関する定義と概念
  • 急変発見時の初期対応
    (急変とは / 心肺停止の対応(BLS:一次救命処置) / 心肺停止の対応(ACLS:二次救命処置) / 在宅・施設での心肺停止の対応 / 急変発見時の初期対応)
  • 急性期に求められるリーダーシップ
  • 症状別アセスメント
    (意識障害 / 呼吸困難 / 胸痛 / 腹痛 / 吐血 / 腰背部痛 / 頭痛 / 失神 / 痙攣 / めまい / 麻痺 / 発熱)
  • 急性期医療における家族支援
  • 災害時の救急医療
    (災害医療とは / 災害発生時における急性期ケア / 昨今の災害 / 新型コロナウイルス感染症 / 災害時の心理的ファーストエイド)
  • 超高齢化社会における急性期医療
    (今後の救急医療の展望 / 救急外来・急性期病棟における認知症ケア)
  • 小児救急の特徴と課題
  • 救急・集中治療部における終末期ケア
  • 急性期医療の課題と解決に向けて
急性期ケア専門士とは

受験資格と対象職種

すでに国家資格や一部の民間資格を持ち、実務経験が2年以上ある方が対象。

対象職種

看護師、保健師、医師、薬剤師

臨床工学技士、臨床検査技師、放射線技師

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士

救急救命士、介護支援専門員、介護福祉士

准看護師(実務経験3年以上)

急性期ケア専門士試験実施方法

  • 試験方式:CBT試験(パソコンを使用した試験)
  • 試験会場:日本全国260ヶ所のテストセンターで受験が可能
  • 試験日程:例年5月前半から中旬の二週間程度
    希望の日時(期間中)と会場を予約し、受験可能

忙しくても、受験しやすいのが魅力
田舎在住の私は、会場が遠すぎるので今回は断念・・・

急性期ケア専門士の難易度|実際に問題を解いた感想

基礎的な問題が中心で簡単!でも学びが多い!

手術室で10年以上働いている私からすると、症状別のアセスメントや初期対応などは、日頃から意識している内容ばかりで簡単に感じました。

一方で、手術室では触れることの少ない災害医療や家族支援などの問題は、「知らなかった…!」と学びになりました。

全部簡単というより、普段の業務範囲によって難易度の感じ方が変わる試験だと思います。

急性期ケア専門士認定試験を受けるメリットとは

試験勉強そのものがスキルアップに!

  • 急変対応の知識を体系的に整理できる
  • 苦手意識のある分野も自然に克服できる
  • 最新情報を継続的に学べる(認定後も研修あり)
  • チーム医療や後輩指導にも自信が持てる

「勉強しなきゃ」とは思っていても、
具体的な目標がないと学習が続かない…そんな方にはピッタリです!

こんな方におすすめ!

  • 急変対応に苦手意識がある
  • 急性期病棟・ICUなどに異動したばかり
  • 呼吸器・循環器のケアに興味がある
  • キャリアアップに向けて動き出したい
  • 勉強したいけど、何から始めればいいか分からない
  • 明確な目標が欲しい!

目標があるから勉強のやる気が出る

医療職は、自己研鑽と言われ様々な院内研修への出席が求められます。
それでも確かに勉強になることもあると思います。
しかし、試験があると思うことでより勉強に熱が入ります。
目標に向かってコツコツと努力することで、日々の看護力、ケアの質も上がってくると思います。

試験対策には公式テキストが必須

試験対策には「公式テキスト+アプリ」が最適!

急性期ケア専門士の試験は、まだ歴史が浅く、対策本や講座が少ないのが現状です。
そのため、対策の中心となるのは公式テキスト

公式テキストには、スマホで問題演習ができる【ケアまるアプリ】のシリアルコードがついており、スキマ時間に学習を進めたい方にもぴったりです!

▶︎ 急性期ケア専門士公式テキストはこちら(公式サイト)

※中古テキストには注意!

メルカリなどで定価より安く、出品されています。
アプリ用シリアルコードがすでに使用済みのケースが多く、アプリが使えない点に注意が必要です。

急性期ケア専門士についてよくある質問(Q&A)

Q1:何ができるようになる?(業務拡大の有無)

特定行為(特定看護師のような医行為)ができるようになるわけではありません。

急性期ケア専門士目的は以下の通りです:

  • 急変時にも落ち着いて対応できるスキルの習得
  • 苦手意識を減らし、現場での自信に
  • 地域医療との連携強化に貢献
  • 継続学習による知識のアップデート

Q2:加算はとれるのか?給料は上がる?

加算はありません。
診療報酬の加算対象ではないため、直接的な昇給も期待しづらいのが現状です。

とはいえ、急変に自信をもって対応できるスキルは何よりの武器になります。
自己研鑽としての価値は十分にあります。

Q3:更新はあるの?

認定の有効期間は5年間で、更新が必要です。

  • 更新料:5,500円
  • eラーニング受講料:38,500円

【月額550円のココリンクを利用している場合】
更新料、eラーニング受講料は無料
更新には、5年間で60単位を取得が必要
ただし、試験合格後ココリンクへの加入・継続が必要。

まとめ|急性期ケア専門士は「知識と自信を得るための資格」

正直、病院の加算にもならないし、給料が上がるわけでもありません。
でも、試験勉強を通して、現場で使える知識が整理されるのは大きなメリットです。

「急変に対応できる自信が欲しい」
「目標があると勉強に集中できる」
そんな方は、ぜひ急性期ケア専門士の取得を検討してみてください!


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